ABS学術対策チームよりお知らせ 7/12

1.2019年度第2回ABS講習会(実務編) を開催しました。(7/5)

次回は大阪開催で、7/26です。
詳細はこちら

♦2019年度第2回ABS講習会の報告(7/5)♦
参加人数は58人でした。
プログラム内容は、開会挨拶(鈴木) 、大学・研究機関におけるABS対応体制の運営(鈴木) 
ABS学術対策チームの相談窓口(岡村) 、各国におけるABS対応について(鹿児島)、質疑応答 
の順で行いました。

質疑応答では、
・非営利・営利目的の研究の違いは?民間企業の場合、どこで区分されるのか
・MTA、MATなどの良いサンプル(様式)は、どこで入手できるか。 
・CBD発効以前に入手した遺伝資源はABSの対応が不要、というのは個体レベル、または種のレベルの
どちらで考えるべきか。 
・ITPGR35品目以外のものは、基本的にすべてABSの対象という認識でよいか。各国において対応の違
いはあるか。 
・モデル生物について、業者等から購入している場合は大丈夫か? 
・伝統的知識とは、具体的にどんなものが該当するか。 
・培養細胞は対象? 
・博物館や動物園など第三者利用を可能としている試料を持っている機関から試料を借りる、あるいは動物
園の動物を観察する等、純粋な遺伝的利用を含まない学術的な研究の場合、PICやMATへの対応はどうした
らよいか。 
・ベトナムについて。現地の共同研究者から日本に郵送してもらう場合でもABSの手続きは必要か。 

などがでました。

♦アンケート結果♦
<感想>
・よくまとまってました、参考にさせていただきます。
・大変有意義でした、ありがとうございます。
・今日は大変参考になるお話をありがとうございました。
・今後ご相談することがあると思いますのでよろしくお願いします。
・各大学・国の事例をもとに説明いただき大変勉強になりました。
・大変有益な情報でした、ありがとうございます。
・各国の情報が具体的に示されているデーターベースが存在するのは本当にありがたい。
・研究者の実際の事例による質問をたくさん聞けたので自機関でおなじおうな質問を受けたときにそなえ
参考になった。
・本学ではまだ、これから体制をつくるところになります。体制構築の例を参考にさせていただきたいと
思っています。
・各国におけるABS対応について具体的な内容で参考になりました。ありがとうございます。

<質問>
・他大学等の実労働人数、規模や処理件数などに興味があります。
・小さい規模の大学(単科大、小さい私立大)で、どの程度専門の人員・部署が設置されているか知りたい
(たとえば教員数と専門部署の関係等)
・政府許可(PIC)が不要な場合、MTAを結ぶだけでは不十分でしょうか?もしくは締結に当たり気を付ける
ことがありますか?

<要望>
・南アフリカのABS対応についても興味があります。
・育種利用を前提とした講習会があればありがたいです。


2. 時事クイズ [過去問題・模擬問題 ]
「2019年07月09日(準2級)
「遺伝資源」とは人に役立つ微生物や動植物などを指し、医薬品などの開発に利用されています。こうした遺
伝資源の利用と利益配分ルールを定めた議定書を、次から一つ選びなさい。」

3. デジタル配列情報(DSI)の各国・各団体の意見提出
 (生物多様性条約事務局HPより)
現在、19か国、15機関が公開されています。何回かにわけてご報告しています。
以下、米国(非締約国)の意見です。
原文文書
1.     用語と範囲
 米国は、今後の対応においてより正確で広く理解されている用語であるGSD(遺伝物質に関するDNAまたは
RNAのヌクレオチドの順序を記述する遺伝配列データ(Genetic Sequence Data;)を使用する。GSDは遺
伝物質でも遺伝資源でもない。

2.     GSDへのアクセスと利益共有に関する米国の見解
・GSDは生物多様性の保全と持続可能な利用に直接貢献する研究を含む科学研究に不可欠
・GSDを含む遺伝資源に関する公的に入手可能な情報アクセスがイノベーションを促進し、科学的研究と共
同研究の強化、食料安全保障の強化、公衆衛生の保護を含む他の幅広い利益を社会に提供すると
・GSDを含む情報を迅速に共有するという科学的規範が国際協力を促進し、自主的な能力開発、教育、訓練な
どの非金銭的利益を生み出す利益共有の形態である。
・米国は連邦からの資金提供を受けた研究から生じる科学データへのアクセスを促進すことを政策優先事項と
してきた。研究と比較分析のために広く共有されているGSDの量が多いほど、社会にとっての潜在的な利益も
大きい
・ベストプラクティスとして、GSDはGenBankやInternational Nucleotide Sequence Database Collaborat
ionなどの国際的なデータリポジトリ、および印刷前の出版物を含む印刷物やオンライン雑誌で公開。
・科学雑誌は、原稿を出版するために、GSDなどの補助データを公的にアクセス可能なデータベースに提出す
ることを要求、米国国立衛生研究所と国立科学財団はどちらも、連邦政府資金による研究データを含む論文を
出版から12か月以内に一般に公開することを要求
・米国政府は、研究、革新、そして人間、動物、植物の健康を守るために欠かせないデータのタイムリーな交
換を可能にするいくつかのイニシアチブを支持、例えば、米国は、ITPGRFA の締約国であり、食料安全保障
を向上させるためにオープンデータを積極的に共有することを促進し、農業と栄養に関するグローバルオープ
ンデータ(GODAN)イニシアチブのパートナーでもあります。
・米国の研究者たちはすべての真核生物についてGSDを配列して利用可能にする、地球バイオゲノムプロジェ
クトで国際的に協力
・GSDへのアクセス及び共有を制限や遅延させる規制は、データ共有の大幅な削減につながる可能性があり、
それが生物多様性の持続可能な利用と保全を促進する取り組みに悪影響を及ぼす。
・情報管理手順を強制的に変更しようとする動きも多大なコストを負担し、イノベーションにマイナスの影響
を与える。私たちの見解では、これらは研究を阻害し、農業、人間と動物の健康、その他の分野の進歩を妨げる。
・GSDを含むデータへのタイムリーなアクセス、及び共有データを中心に発展する国際的な協力が、CBD及び
名古屋議定書の目的を達成するための鍵である
・GSDを含む迅速で開かれた情報交換の長年にわたる科学的なベストプラクティスにおける遅延を抑制、規制、
または遅延を導入するためのあらゆる努力について引き続き懸念している。
・これらの懸念は、侵入種の特定や管理など、タイムリーなアクセスが不可欠な状況では特に深刻
米国は締約国に対し、生物多様性の保全その他の分野における公的及び私的な研究及び技術革新への潜在的な有
害な影響に留意するよう要請する。

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