[質問]
距離によって山の見え方が異なるのが気になります。手前の山は緑なのに、奥の山は水色がかって見えるのは何故なのでしょうか?
(ペンネーム:HANAwさん)
[回答]
光は、宇宙空間のような真空状態であれば散乱しませんが、地球の大気(空気や雲などの水滴・氷粒、塵)は光を散乱させる性質があります。
レイリ―散乱…窒素や酸素など光の波長よりも小さな空気分子は、 光の色 (波長)によって光を散乱する強度が異なり、波長の短い青っぽい色ほど 散乱されやすいです。
ミー散乱…大気中の微小な水滴や氷粒、塵のような光の波長と同程度の粒子も光を散乱させますが、色による散乱の強度は変わりません。散乱された光は全ての色が混ざった白色に見えます。
つまり、山に限らず遠くのものが水色っぽく見えるのは、空気分子によって散乱された青色の光と空気中の塵などで散乱された白い光が混ざって見えるためです。
- 私が「なして?」にお答えしました!
- 石田 祐宣
- [ 弘前大学理工学研究科地球環境防災学科 准教授 ]