[質問]
枯草菌は、既に酵素として合成洗剤に使われているそうですが、どのようなメカニズムなのか、化学的に知りたいです。
(ペンネーム=みんみんちゃん)
[回答]
石鹸や洗剤の主な成分は界面活性剤と呼ばれる油にも水にもなじみやすい性質を持っています。これは、油汚れを溶かしだして水に流すことができます。界面活性剤の成分は植物の中にもあり植物性界面活性剤といわれています。一方で、枯草菌のような微生物にはタンパク質分解酵素やセルロース繊維を分解するセルラーゼという酵素があり洗剤に利用されています。これは酵素の働きで汚れ(ケラチンや油)を分解し、繊維の隙間を広げて汚れを浮き出しやすくしています。汚れの落とし方にも色々な工夫があるのですね。
- 私が「なして?」にお答えしました!
- 濱田 茂樹
- [ 弘前大学農学生命科学部 准教授 ]