リンゴプロシアニジン類の生活習慣病の改善効果に関する研究

内容

リンゴプロシアニジン(ACT)は抗酸化活性を有し、様々なACT の生物活性が報告されています。高脂肪食負荷により作製した肥満マウスにおいてACTの腫瘍抑制効果はより顕著に認められました。現在、ACTの抗腫瘍作用における肥満の影響についてさらに解析中です。肥満は循環器系疾患に関与することや、生体内における酸化ストレスの増大が動脈硬化と密接に関連することが報告されています。動脈硬化モデルマウスを用いて、ACT の動脈硬化抑制作用並びにその重合度依存性や作用機序を解明します。腫瘍細胞はアポトーシスに対して抑制的に働くBcl2 ファミリータンパクを発現し、増殖することが知られています。ACTはアポトーシス抑制性Bcl2 ファミリータンパク質の発現を抑制することが明らかとなりました。そこで、経口投与したACT の体内吸収およびその代謝を解析するとともに、腫瘍組織や正常組織における作用機序、アポトーシス抑制性Bcl2 ファミリータンパク質の制御メカニズム、腫瘍増殖に関与する増殖シグナルの制御メカニズムを解析します