内容
人工衛星データから地球環境に関わる有意義な情報をいかに取り出すかを検討しています。人工衛星は広い地域を定期的に観測できるという利点はありますが、センサの特性や観測条件の影響を受けるという課題もあります。例えば光学センサでは、地表面の状態、反射率の違いは、地形による太陽の入射照度の違いや大気の状態を把握していないと、正確には計測できません。また、植生図や地質図などのほかの地理的情報と正確に重ね合わせることで、より付加価値の高い情報が得られます。測定技術だけではなく、地理情報、計算幾何、大気物理、画像処理、統計解析など多くの分野にまたがる知識と、それらの関係を把握する想像力が必要です。計測とは、測定したデータから有意義な情報を引き出すというシステム的な考え方が重要です。投影変換アルゴリズムの評価や、数値標高モデルの投影返還に用いる内挿法の評価などを行い、検証してきました。