天然糖を用いた認知症治療の研究

内容

 日本国内には、認知症患者数が400万人と推定されており(厚生労働省 平成25年度報告書より)、今後さらに増加することが明らかです。認知症の主な原因の一つは神経変性疾患であり、中でもアルツハイマー病・レビ-小体型認知症が最も多い疾患です。
 我々のチームでは、以前から生体や細胞の本来もつ「治癒力」を活かしつつ、認知症の病態を緩和・改善する方法を模索してきました。その結果、認知症の動物モデルを用いて、天然の糖質トレハロースが脳内の細胞内代謝を促進し、分子レベルでの異常が改善される事を見出しました。トレハロースは食品添加物として、既に認可され、安全かつ価格面でも手軽に摂取可能です。「身体・細胞」は栄養を「食」から取り入れています。認知症の予防・改善に向けて、「身体・細胞」の本来もつ活性に着目し研究を進めています。