ベンゾジアゼピン耐性形成機序におけるGABAA受容体トラフィッキングの関与

内容

GABAA受容体トラフィッキング機構がBZD耐性形成に関与することを証明し、分子的なメカニズムの解明を目指します。まずBZD系薬物であり、国内の臨床においても抗不安薬・向精神薬として使用されるDZPをマウスに投与し、脳サンプルを採取してプロテオーム解析を行います。生化学的解析からDZP投与によって変動するタンパク質およびシグナル伝達経路を同定します。次に、同定したタンパク質およびGABAA受容体の細胞内局在性について細胞分画法およびWestern blotting法による解析を行い、DZPがGABAA受容体の局在性を変化させることを証明します。さらに、各種伝達経路阻害剤を用いることによりDZPがGABAA受容体トラフィッキング機構に作用することや、Real time PCR法を用いて同定されたタンパク質発現がどのレベル(転写orタンパク質)で調節されているかを調べて、DZPの作用経路を探索します。