研究評価の推論過程に着目した専門的評価と素人的評価の比較による研究評価方法論構築

内容

 説得性指標を用いて、研究評価の専門的判断の質およびその背後にある知の性質(形式知・暗黙知/専門知・汎用知)を分析しています。①差異の検出:実際のピアレビューの過程を模式化した実験を行い、専門的知識や技能、経験を有した研究者と専門性には欠けるが科学的リテラシーを有する非研究者の2種類の評価者を用意し、同一基準・同一対象(パフォーマンス)の条件下で、それぞれが別の研究者・非研究者に対して自らの評価結果を納得させることに成功するか否かを実験します。②差異の説明:調査対象者にアンケートおよびインタビュー調査を実施し、専門的な研究評価の際に、研究者はどのような形式知を参照しているのか、それをどのように暗黙知として駆動しているのかを明らかにします。③研究評価方法論・研究評価教育への示唆の導出:実験・調査を通して明らかになった知見に基づき評価方法論とその教育学的含意を考察します。