看護学生に対する臨床に活用可能な知識獲得のための認知心理学的教育介入   -知識構造の自己評価ツールの開発-

内容

 看護師及び看護学生に関して、知識の構造化レベルが高い者ほど、アセスメントスキルが高いことを明らかにし、知識の構造化を促す認知心理学的教授方法を考案し実施してきました。認知心理学の視点を取り入れた教育介入は、知識の構造化促進及びアセスメントスキル向上に有効です。これまでに成果が認められた個別介入方法を、一斉授業に適用する方法を検討しています。一斉授業において学生の知識を構造化させるためには、学生が自身の知識構造を自己評価し、自己の状態を理解することが必要です。学生の思考・判断力育成に向け、シミュレーターの導入やグループワーク・ディベートを取り入れたアセスメント教育等様々な試みがなされています。看護学生について、看護アセスメント能力の「分析・統合・判断」の自己評価が低値であることが報告されており、思考判断力の効果的な育成には至っていないことが示唆されます。