保育士/幼稚園教諭を対象とした短縮版Teacher Trainingの開発と評価

内容

 保育士や幼稚園教諭は,子どもの問題行動に気づき,早くから援助のキーパーソンとなりうる立場にありながら,どのように関わったらよいかがわからずに,手探りで対応している場合が多くあります。そこで,教師を対象として援助スキルの向上を目指す,ティーチャー・トレーニング(Teacher Training; 以下TT)に着目しました。発達障害を持つ子どもに対する治療的な介入として,TTの元となっている,ペアレント・トレーニングの有効性はすでに広く認められています。TTは,PT同様,行動理論に基づいて内容が構成されており,子どもへの対応で求められるスキルを段階的に習得していくことをねらいとしています。TTにおいて学んだスキルを日常で活用し,子どもの適応的行動を増やすことで,子どもの意欲や自信だけではなく,先生の自信を高めることも可能です。これを保育士や幼稚園教諭向けに普及することは,地域貢献として有用と考えます。