韓国の科学教育カリキュラムの系統性とその英才教育との関係性に関する比較教育分析

内容

 韓国の科学学習内容の系統性について文献を分析し、実際の教育現場の観察や教員養成大学教員へのインタビュー調査を行うことで、韓国の科学教育の実態を明らかにしました。現行の韓国教育課程(学習指導要領)では各単元の有機的な結びつきが示され、学習内容の系統性が意識されています。教育課程およびそれに準拠した教科書・教師用指導書から初等学校科学各領域の系統性を明らかにしました。また、小学校第3学年エネルギー領域と第6学年物質領域の授業を観察したところ、40分間の授業は、児童実験とその考察を主体として構築されていました。教師による指示や説明への集中力が高く、教師はマグネットボードやプレゼンテーションソフトを有効に活用していました。中学校科学教科書各単元末に記載のSTEAMについて、現状の大学教員の研究は、学習内容や教材の開発に力点が置いています。英才教育に関して特別なプロジェクトはなく、同内容を時間的に圧縮して学習させて、より高次の学習を追加していました。得られた知見からさらに研究を発展させ、結果を日本にフィードバックします。