高密度電流の流れる金属配線の許容電流予測と信頼性向上

内容

 パラメータ式を用いて配線内部の原子濃度分布のコンピュータシミュレーション手法を開発し、これに基づいた寿命および許容電流の評価法を構築しました。EM損傷の発現理論に基づき、シミュレーション結果を利用した手法により、信頼性の高い配線を作製でき、普遍的で高精度かつ簡便に寿命や許容電流を設計段階で評価できます。半導体集積回路のみならず、各種電子パッケージ、電子デバイス配線およびはんだ接続の信頼性評価・品質保証分野などにも適用可能です。EM損傷の特性定数を求める検査実験装置とソフトの開発は、電子デバイスメーカーの信頼性部門または検査装置メーカーとの協力により達成できると考えています。回路設計における信頼性評価を可能にする計算機援用工学技術の開発も同様に、回路設計・CAEソフトメーカーとの協力により達成できると期待されます。