銀形ゼオライト発光機構の解明

内容

 ゼオライトは自然界に大量に存在し、硝酸銀溶液に浸漬するという簡便な方法で銀を取り込ませてから大気中で加熱することにより、蛍光発光する性質があることを見いだしました。赤外吸収分光法とX線吸収端微細構造分析を用いて、発光発現機構の解明を試みました。その結果、加熱時に形成される銀クラスターが室温大気中では崩壊し、発光発現の原因であることを突き止められました。これまで銀クラスターが発光発現の原因であると考えられていましたが、それが異なることを明らかにできました。今後は、これまで単一波長励起でしたが、広範囲な波長の励起光を用いて励起波長プロファイルを測定することにより、発光発現機構を明らかにすること、ならびに発光の量子発光効率を求め、さらなる高効率化を目指します。