在宅医療でのPOCT検査に対応した小型ヘモグロビン濃度測定装置

内容

 在宅医療用のPoint of Care Testing 検査装置としては、血糖測定装置が代表的な個人用検査機器です。高齢者に多く認められる貧血や栄養失調の評価を、在宅医療で簡単に行うことができる小型ヘモグロビン濃度測定装置を開発しました。指先からの超微量採血(1~2µL)で分析可能であり、医師・看護師・保健師はもちろん高齢者自身が簡単、短時間に検査可能となります。現在、プロトタイプを製造するための環境が整備されていないため、医用電子回路設計における課題として、S/Nの改善などが求められます。また、臨床データの取得段階にあり、実用化において防水型の一体化装置とするためには新たな基板設計及びデザイン設計と、ソフトウェアの組み込みが必要となります。青森県では医療機関の集約化が進められていることもあり、年々在宅医療の重要度が増している状況です。採血したその場で結果が出る、持ち運びに便利な検査機器として有効と考えられます。