糖尿病に関する予防・治療法の探索

内容

 膵臓のランゲルハンス島変化の確立をもとに、糖尿病に関する予防・治療法の探索を行っています。成人型 2型糖尿病では膵臓のβ細胞が減っていきますが、原因は不明です。インスリンβ細胞が他の細胞に化ける分化転換をしている可能性があります。これまで、インスリンが不可欠であった治療法から、より負担のかからない新たな治療法の確立を目指したいと考えています。現在はヒト糖尿病の実態を探索しているところです。これまでのところ、細胞死、β細胞から他の細胞の分化転換の変化を、ヒト糖尿病や2型糖尿病動物において確認できています。それらをいかにダイナミックに修飾できるか、実験的な方法論も探索しています。今後も、基礎実験を鋭意続ける予定ではありますが、良い結果が得られれば、ヒトへの応用や臨床開発も目指したいと考えています。一方、糖尿病合併症の成因に関する新しい機序の解明について共同研究を進める一方、臨床疫学を中心とした神経障害に関する研究にも取り組んでいます。