心臓突然死を予防する新しいデバイスと治療機器の開発

内容

心機能の回復に有用な機器の開発や、診断アルゴリズムの構築に大きく貢献しています。心臓突然死の多くは心筋梗塞やその他の重症心臓病、不整脈などを原因としますが、共通するのはその70~80%が心室細動という不整脈で心臓が停止することです。この心室細動から救命するためには電気ショックにより強制的に心臓のリズムを正常に戻す「除細動治療」が必要です。近年、体外式自動除細動器(AED)が多くの公共施設に配置されるようになり、市民による救命率の向上に寄与しています。心室細動を起こしたことがある方や、その危険性の高い方には、体内植込み型除細動器(ICD)を使用し、最新のICDには生体情報遠隔モニタリング機能が搭載され、「除細動治療」のみでなく、心不全の早期発見にも有用です。昨年4月に第3の除細動器として、着脱可能な着用型自動除細動器(WCD)がわが国でも使用可能となり、当科でも積極的に使用しています。