内容
身体全般にわたる体表面の機能および形態の修復、再建に取り組んでいます。外傷や腫瘍切除後の組織欠損に対する組織移植や再生医療による新たな治療法開発のため、皮弁血行動態の解明・効果的な皮膚移植法の開発、創傷被覆材などに関する臨床に即した研究を行っています。皮膚移植法で最も対面積効果が高いのはパッチ植皮ですが、広範囲熱傷患者の救命にはパッチ植皮でも移植皮膚が不足する場合があり、更に対面積効果の高い皮膚移植法が必要です。そこで移植皮膚片を細分化して対面積効果を高めることを考えました。従来は表皮側を表にしなければ生着が得られないと考えていましたが、湿潤環境で創管理することで、必ずしも移植皮膚の表裏を確認しなくても生着する可能性が考えられ、この仮説に基づいて研究を行い、創傷被覆材などで湿潤環境を維持すれば、微細立方体皮膚は表裏逆でも生着することを動物実験にて確認しました。