新しい専門医制度に向けた総合診療医の養成 世界が日本を追いかける高齢化社会

内容

 総合診療専門医を養成する新たな専門医制度が2017年よりスタートします。総合診療分野の研究は、従来EBM(evidence based medicine)を用いた研究、医学教育学的な研究、疫学研究、診断推論研究などを中心に行われてきましたが、新しい分野として、今後の高齢化社会における地域医療の一助となるような新しい技術を開発することを提唱したいと思います。在宅医療サポートツールを開発し、診療の負担軽減やチーム医療の推進による分業化を手助けできれば、各地・各領域の様々な人材・資源・リソースを有機的に繋ぎ、地域医療全体の底上げを可能にするかもしれません。総合診療医が他のメディカルスタッフと共に医療機関を超えて、多職種共同で活躍できるようなサポートツールが開発できれば、我が国の高齢化対策のみならず、今後はアジアを中心とする各国の未来の医療需要にも一致する部分が出てくるはずです。