平常時・緊急時における放射線測定技術の開発 高度化・迅速化・最適化・実用化

内容

 インド・中国の高自然放射線被ばく地域住民の調査結果を中心に、低線量率放射線被ばくの健康影響を調査しています。また、自然界に存在する放射線を正確にかつ簡易な方法で測定・評価できるような装置の開発に取り組みました。自然に存在するラドンから受ける放射線量は、日常生活で受けている自然放射線量の大部分を占めています。近年の欧米をはじめとする各国におけるラドン濃度の調査は、ラドンと必ず一緒に存在している他の放射性物質(トロン)によって影響を受ける測定器が使われており、ラドン濃度が正確に測定されていない状況にありました。その状況を解決するために、ラドンとトロンの半減期の違いを利用して、それらを弁別する測定器を開発しました。さらに国際標準化機構(ISO)や国際電気標準会議(IEC)に参加し、ラドンをはじめとする放射性物質の測定に関する国際標準規格の策定も行っています。