地域特産資源を利用した特産豚肉生産技術の開発

内容

 未利用資源の飼料調製および給与技術に関する研究を行っています。青森県特産の食品副産物であるリンゴ粕は家畜の嗜好性に優れ、乾物当たり栄養分含量の高い副産物飼料資源です。産出後フレコンバッグで貯蔵・流通する際、自然にアルコールが2~4%程度生成され、一般飼料にはない特徴です。アルコールは中枢神経機能に対し抑制的に作用して、密飼いや長時間繋留ストレスの緩和効果があり、アルコールが含む発酵リンゴ粕を継続的摂取が肉質改善に寄与しているものと推察されます。日本で広がりつつあるリキッドフィーディング養豚システムは、高水分残さ資源を乾燥費用をかけずに効率的給与ができるため、食品残さ有効利用の新たな展開として期待されています。環境保全や資源循環型畜産を目指し、地域未利用資源であるリンゴ粕の有効利用と高付加価値食肉の生産技術を開発するために、養豚生産者と連携して実用研究を行っています。