青森の雑海藻を利用した機能性食品素材の開発 ツルアラメ

内容

 ツルアラメは他の海藻よりも繁殖力が強く、コンブなどの有用海藻の成長を阻害することから駆除の対象となっていました。
 ツルアラメの大量繁殖が問題となっている大間町近郊よりツルアラメを採取し、機能性成分の分析をおこないました。その結果海藻特有のポリフェノールや、フコイダンなどの多糖類が含まれることが明らかになりました。またワカメやコンブなどの褐藻類に特徴的なフコキサンチンと呼ばれる色素成分が含まれていました。フコキサンチンはカロテノイドの一種であり、脂肪細胞に働きかけ熱産生に関わるタンパク質(UCP-1)の発現を高め、肥満を予防する作用があることが示唆されている成分です。また、フコキサンチンは脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカインの分泌を調節し、糖尿病予防作用があることも報告されています。