モデル水産植物スサビノリの基盤技術研究開発

内容

 大腸菌、酵母、シロイヌナズナ、線虫、ショウジョウバエ、マウスといったモデル生物が現代生物学の発展に大きく貢献しました。
 当研究所では、水産植物スサビノリをモデル生物とすべく、室内培養方法や遺伝子導入技術に関する研究開発を行っています。スサビノリは以下に示すような実験生物としての利点があることから、水産植物における基礎および応用研究のモデル実験生物として近年注目されています。即ち、①培養しやすく材料を大量に調整できます。②生活環の完結に短期間で済む(2~3ヶ月)。③染色体数は少なく、n=3である。④遺伝子導入や形質転換体作出の技術が確立しています。
 高品質・高収量および耐病性などの品種改良に向けて、スサビノリの細胞・分子生物学的な知見の集積が益々重要課題となる一方で、スサビノリはモデル実験生物として基盤技術が整備されつつあります。