イネ胚乳由来新規化合物oryzamutaic acid の酵素合成

内容

 米の消費量は減少の一途をたどり、需要増加に結びつく新規の品種・用途開発が求められています。
 胚乳が黄色を呈するoryzamutaic acidを機能性成分として評価するには、イネからの抽出量が極めて微量のため、大量合成系の酵素生成条件を確立し、高付加価値化に成功しました。oryzamutaic acidの生合成がリジン代謝中のα-アミノアジピン酸セミアルデヒドの自然重合で生じると仮定し、イネ登熟趣旨からの酵素の精製および合成の可能性を検証しました。酵素の同定・遺伝子の単離によって、効率的な酵素合成が可能となりました。さらに酵素による色素合成が可能であることも示唆されました。