白神山地における侵略的外来植物の侵入・定着パタンの解明

内容

 ニセアカシアは侵略的に生育地を広げる外来種ですが、防災面で利用することや、養蜂の貴重な蜜源や木材資源としても活用することもできます。ニセアカシアは、日本に明治初頭に導入された外来植物で、導入後現在まで爆発的に増加し、ほぼ日本全土に分布域を拡大しました。その旺盛な繁殖力で、人間の管理下から逸脱するとコントロールすることが難しく、各地で大掛かりな駆除も行われています。世界自然遺産が位置する白神山地周辺では、本種に関する基本的な情報ですら明らかにされておらず、実態の把握が急がれます。本研究では、野外調査のみならず、遺伝解析、GISを用いた解析を組み合わせて行うことで、白神山地での分布実態を明らかにし、分布拡大パタンの解明、潜在的生育地の予測を行うことを目的にしています。